『JUDGEMENT 7 俺達の世界わ終っている。』のレビューです。ネタばれ無しでタイトルの紹介と感想を書いていきます。本タイトルは5pb.から2019年にPS4/Switch用に販売されたタイトルで、『科学アドベンチャーファンに捧ぐ渾身の1本』と銘打って紹介されています。このキャッチフレーズに惹かれて遊んでみることにしましたが、たぶん科学アドベンチャーとの紐づけが無ければ手に取ることのなかったタイトルです。もともとは他社販売でVita版が2017年に発売されていて、パッと見はよくあるタイプのアドベンチャーゲームのため注目を集めることはありませんでしたが、非常に良く出来た優良なタイトルです。
プレー状況:本編クリア済
プレイ時間:50時間ほど
ハマれる人
良かった点
- 感動的で爽やかなストーリー、余韻が残るエンディング
- ボリュームのあるシナリオで、プレイ応え十分
- フローチャートで分岐や好感度がわかりやすくユーザーフレンドリー
- 長時間聞いていても全く飽きが来ない心地よいBGP、ゲームの雰囲気にもマッチしている、DL販売して欲しいくらい
洗練され遊びやすくなったゲームシステム
浅草のとあるビルに居を構える弱小ゲーム開発会社 『ジャッジメント7』を舞台として、『ジャッジメント7』の代表でもある天才プログラマーの尾張世界が現実を拡張するプログラムを開発してしまうことから始まる、AR(拡張現実)の浸食から現実世界を救うために奮闘する物語です。もともとはVita版でリリースされていた本タイトルですが、PS4/Switch版がリリースされる際に、追加シナリオのみならずフローチャートの追加等のシステム改修もされてとても遊びやすくなっています。
特にフローチャートは各場面ごとにジャンプ可能になっていて選択肢を選びなおしたり、お気に入りの場面を再び遊びたい時などに非常に便利です。それ以外にも選択肢毎の好感度の変化も見てわかるのと、好感度のランキングも表示されるため特定のキャラのルートを攻略する際にストレスなく遊ぶことが出来ます。ストーリー本編はとてもボリュームがあるので、フローチャートが追加がされたことで遊びやすさが格段に向上しています。結果としてストーリーに集中することが可能で気持ちよくプレイすることが出来るのではないでしょうか。
現実を拡張させた仮想世界での物語
『ジャッジメント7』のメンバーは一癖も二癖もあるキャラが揃っていてとても個性豊かです。ここは科学アドベンチャーシリーズに通ずるものがありますね。通常の日々を描くパートでは、コメディ要素の強い展開でリラックスして読む進めることが出来ます。メンバー達は現実を拡張させるプログラムを使うことで仮想世界に迷い込むことになるのですが、仮想世界の中ではこの個性的なキャラたちが困難を通して自分の内面に向き合うストーリーとなっています。誰もが内面に抱く人に言えない葛藤や不安と向き合うことで自分を理解し受け入れる、王道かもしれませんがとても共感が出来る内容になっています。そして仮想世界で起こる物語の真実はとても切なくも感動的で共感出来る結末が待っています。ストーリーが最後にキレイに収束するシナリオはとても秀逸だと感じました。
また本編はとてもボリュームのある内容となっていますが日常を描くパートとシリアスなパートとでギャップが生むコントラストが良いアクセントになっていて最後まで飽きさせない作りになっています。PS4/Switch版で追加されたスペシャルエピソードもボリュームがあって新キャラも良い意味でクセが強くて遊び応えがあります。そして彩りを与えるBGMは耳に残るとても印象的な曲が多いです。場面場面にとてもマッチしていて、ゲームの満足感を向上させている大きな要素になっています。サウンドトラックは出ていないようですが、ダウンロード販売してもらいたいクオリティです。
【サントラ発売決定!】
— 俺達の世界わ終っている。@公式アカウント (@J7_oreowa) 2020年11月9日
ボーカル曲と全BGMを収録した「俺達の世界わ終っている。新世界音楽集。」の配信リリースが決定しました!
164(@164203)さん作詞作曲、くろくも(@kurokumo_01)さん歌唱のJ7版OP「Change The World」のフルバージョンを含む #オレオワ サウンドの決定版!
続報に乞うご期待! pic.twitter.com/wbckTJ8q6T
※この記事の作成中に発売3周年を記念してサウンドトラックの発売がアナウンスされました。なんてタイムリーなんでしょうw3年経って発売されるなんて徐々に評価されて人気が出てきたのかな、発売が楽しみです。
#追記、Amazon経由でもダウンロード出来るみたいです!
総評
さてここまで『JUDGEMENT 7 俺達の世界わ終っている。』の紹介をしてきましたが如何だったでしょうか。個人的にはもっと評価されるべき作品だと思っています。クリアするのが勿体ないというか、今風に言うとロスを感じさせる久々のタイトルでした。万人にもおススメ出来る名作とまではいきませんが、佳作に留めておくにはもったいない優良な作品です。特に科学アドベンチャーシリーズが好きな人には安心してお勧め出来る内容になっています。最近だとオンラインストアのセール以外にもパッケージも安くなっているので、気になっている方は是非遊んでほしいタイトルです。