『Life is Strange』のレビューです。ネタバレなしでタイトルの紹介と感想を書いていきます。以前から気になっていたタイトルなのですが、昨年PS Plusでフリープレイになった際に購入だけしてなかなか遊ぶ機会がありませんでした。先日発表されたPS Plusの料金改定に伴い、改定前に遊んでおこうと思い立った次第です。
プレー状況:本編クリア済
プレイ時間:20時間ほど
ハマれる人
- 穏やかな雰囲気が好きな人
- 学生時代の思い出を時々思い出す人
- 海外ドラマが好きな人
- 英語の勉強がしたい人
良かった点
- 雰囲気作りが上手くリラックスして楽しめる
- 主人公の視点からストーリやキャラの掘り下げがあり共感がもてる
- 選択した結果が様々な形でストーリに反映されるシステム
- メリハリがありテンポの良いストーリ進行
ストーリー
舞台はオレゴン州のアルカディア・ベイと呼ばれる田舎町での物語です、ブラックウェル高校に通う主人公のマックスが校内で殺人事件に出くわし、時を巻き戻す能力に目覚めるところから始まります。同校の生徒で行方不明となったレイチェル・アンバーを探すために親友のクロエと共に真相を解き明かす調査をしていくのですが、時を巻き戻す力を使って様々な危険を回避したり、交渉相手が気になるキーワードをぶつけたりと能力を最大限に活用しつつ謎に迫っていくSFとミステリーを組み合わせたようなストーリです。高校生の女の子が主人公ということでハイスクールドラマの様な展開もあります。同級生達は個性的ですが、確かにクラスにこんなタイプいたなぁと思える面々ですw
高校生らしくクラスメイトと写真の授業を受けるひとコマ
雰囲気を感じる演出
本タイトルは主人公のマックスの主観をとおしてストーリーが綴られていきます。そこには親友クロエへの思いやクラスメイト達との人間関係、将来への不安などが垣間見え、学生時代に誰もが直面したであろう悩みや不安に重なる点が多く共感を覚えることが少なくありません。また、マックスが思ったことや感じたことはオブジェクトを調べた時の感想や人との会話以外にも、日記や友人達とのチャットログで知ることが出来るなど上手に演出されています。それがマックス・コールフィールドという人間をプレイヤーの中で確立する手助けとなっていて、同じ視点でストーリーをなぞっていくことが出来ます。
マックスの日記から彼女の感じたことや考えを知ることが出来る
アメリカの片田舎での高校生活といった環境や穏やかな曲調のカントリーミュージックがノスタルジックな雰囲気を作り出していて、自分の過去と重ね合わせてしまうのも共感を呼ぶ一因かもしれません。
校内の休み時間の様子、青春という言葉を思い出します
総評
主に良い点をこれまで述べてきましたが、改善点として目につくものは実はあまりなく、程良くまとまっている印象です。あえて挙げるとするとオートセーブのタイミングが分かりづらい位でしょうか。自分のタイミングでセーブ出来る訳ではないのでやめたい時にセーブされているかが慣れるまでは若干不安になりますが、それも最初だけですぐ気にならなくなります。
本タイトルは5話構成でチャプターが分かれていますが、リリース時は各チャプターで切り売りするスタイルだったそうです。なので、各チャプター毎に山場があってテンポよく盛り上がりがある作りになっています。途中で退屈する間もなくストーリが進展していくので、逆に止め時が無かったりもしますw
あとは英語でプレイすることでまた違った雰囲気で楽しむ事が出来ます。私は英語音声、日本語字幕でプレイしましたがオリジナルの英語と日本語訳との良い意味でのギャップがあって、直接訳すのではなく異なる表現で雰囲気をもって訳されていたりで翻訳するのって大変なんだなと感じました。(といっても半分も聞きとれていません・・)
少し話が逸れてしましましたが、本タイトルは主人公のマックスをとおして学生時代の雰囲気に浸ることで色々と自分の学生時代の事を思いだしてしまいノスタルジックな気分になれる、そんなゲームです。荒廃的な舞台で争うタイトルとは真逆なベクトルを向いている作品で、一種の心の清涼剤のようなものでしょうか。トロコンまで正味20-30時間なのもお手軽でよいです。心をリフレッシュしたい方、穏やかな気持ちになりたい方是非オススメです。