一期一会のGame Blog

遊んだゲームの紹介とプレイした感想だったり攻略内容を記録するブログです。

【レビュー】デス・ストランディング

 

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『DEATH STRANDING』のレビューです。ネタばれ無しでタイトルの紹介と感想を書いていきます。メタルギアで有名な小島監督の最新作ということで話題になりましたね。実はメタルギアのようなステルスゲーはあまり好きじゃなくてあまりプレイしていません。ランボープレイ好きとしては、ストレスが貯まるというか向いていないんだろうなと思っています・・。ただクオリティは言わずもがなで、ステルスゲーではないDEATH STRANDINGは必ず遊んでみたいと思っていました。先日のセールでも大幅に値引きがされていてなんと3,000円程で購入出来ました。世間では賛否両論あり評価もさまざまな本タイトルですが、早速レビューしたいと思います。

 

プレー状況:本編クリア済

プレイ時間:40時間ほど

ハマれる人

  • 登山やハイキングが好きな人
  • 配送を通して荒廃したアメリカを繋ぎなおす世界観に興味を感じる人
  • 配送ルートを改善して最適化することに楽しさを感じる人

良かった点

  • グラフィックのレベルが高く見晴らしのよい場所では風景を眺めているだけでも楽しめる
  • 各キャラのモデリングが非常にリアルでストーリーに高い没入感を与えている
  • 最初は苦労する配送も道具やルートを工夫する事で非常に楽になり、その工夫の工程が楽しい

アメリカ全土を巡る再建の旅

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デス・ストランディングといった未知の現象により崩壊した未来のアメリカが舞台となります。都市は分断され、残された人々はポーターが配送する物資を頼りに生活を維持しています。大統領をはじめアメリカを再建するために組織されたブリッジズの拠点に主人公のサムが呼ばれるところからストーリが始まります。サムはアメリカを再建させるために各都市間を結ぶ通信を確立させるために、各都市を巡りアメリカ大陸を東から西へと横断するのでした。

各拠点へと物資を配達して回りながら通信を開通させていくことになるのですが、拠点までは道なき道を行くことになります。岩場であったり川や山を越えて目的地を目指すため徒歩での移動が多いです。ただこの拠点を目指して移動する行為ですが、グラフィックの質が非常に高いため視覚的に楽しませてくれます、山や丘を登って高所から眺める風景やその際に感じる感動は現実のものに非常に近いものを感じることが出来ます。登場人物のモデリングも非常にリアルで映画を見ているかのような没入感を体験出来ます。

 

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 この配達を目的としたゲームが果たして面白いのかが気になる点ですが、結論から言うと面白いです。配達を拒む要素として荷物を狙って襲ってくるミュールと呼ばれる集団と、近寄ると襲ってくる未知の敵BTがいて、配送を冒険に変えてくれます。もちろんサムは戦闘員ではないので、銃撃戦がメインになることはなく、あくまでも自衛の範囲での戦闘になります。あとは、配送するにも配送経路に応じてはしごやロープなどを駆使して、岩場を登ったり下りたりして道を切り開いていきます。配送に苦労する分、難所を超えた後に素晴らしい風景が迎えてくれるのは非常に感動的で、達成感を感じることが出来ます。 

名作として名を残すタイトルなのか?

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 さてここまでは本タイトルの魅力的な部分を主に取り上げてきました。しかしながら、ゲームとしての問題というか気になる部分も少なくないため、そちらを紹介したいと思います。

まずは苦労して新しい拠点に到着することでの達成感について前項でお話ししましたが、ストーリの中には苦労して到達した拠点からまた来た道を戻り荷物を受け取って再度配達に来るなんて場面があります。すごく苦労してようやく到達したのに、また前の拠点に戻って再度来るなんてとても面倒で非常にげんなりしました。正直その日はもう電源を切りました、翌日覚悟を決めてもう1往復しましたが、ここで遊ぶのを止める人が続出しても不思議ではないですね。そしてこの依頼以降は拠点間を往復する依頼が頻出するのでした。。

実はこれデス・ストランディングの楽しみ方が理解出来ないと中盤以降に脱落する展開になっています。要は中盤まで来るとはしごやロープ以外にも使用可能な車両であったり建設物が増えて配送の手段が格段に広がります。これを駆使して配送のための移動を如何に楽に出来るようにするかを理解して楽しめないと、移動が面倒なだけのゲームに成り果てるのでした。中盤までには使用可能なアイテムが増えたタイミングで簡易なチュートリアルがあるのですが、ゲームの仕組みを理解させてゲームの楽しさに昇華させるための説明が不足している感は否めない印象です。

 

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 また、配達の道中やシナリオの過程で戦闘要素もあり銃火器を用いての銃撃戦が度々あります。終盤では強力な武器でBTを撃退したり、スペクタルな場面もありゲームを盛り上げてくれるのですが、前述のとおりサムは戦闘員ではないため戦闘に対するサムの成長は皆無です、キャラが強くなって強敵に打ち勝てるようになる感覚は一切ありません。戦闘の位置づけが中途半端で配達を中心とするゲームのコンセプトからかけ離れているにもかかわらず、強力な武器を使ってのボスとの戦闘を強制される点に非常に違和感を感じるのでした。

中盤以降の展開を戦闘で盛り上げるよりも、配送に特化した内容でとがったほうが良かったのではないかと思います。例えば、地上のみならず海の中や地中の中にまで配達するような場面があればマンネリにならず、クライマックスは月まで配達に行くなんてストーリーの方が一貫性もあり盛り上がったのではと思います。

 

 

 最後になりますがストーリーについては、独特な世界観とそれに合わせて固有名詞が頻繁に出てくるので難関な部類ではないでしょうか、謎が謎を呼ぶ描写になっていて先が気になる展開ではありますが、引き込まれるような魅力的な内容とまではいかないかもしれません。あとはアメリカを横断して分断したアメリカを再建すると壮大なテーマを掲げていますが、マップは限定的で北アメリカ大陸のスケール感を感じることは出来ませんでした。

総評

さてここまで『DEATH STRANDING』の良い点と気になる点を書いてみました。配送を主とする新しい試みに挑戦する姿勢は称賛されるものだと思います。ビジュアル的には最高峰のレベルですし、それだけでも遊んでみる価値はあると感じます。その分、楽しみ方をガイド出来る仕組みの導入の方法について損をしているのがすごくもったいないかなと感じました。実際にトロフィーの取得率を見ても、配送が大変になるチャプターから減少している傾向が見て取れます。

ただ、配送をゲームとして戦略的に捉えることが出来る人にとっては面白さが先行してゲームとしての評価は高いのではないかと思います。結果として人を選ぶゲームと言えるかもしれません。